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【日本人解剖】あなたは体臭恐怖?
≪第1章 身体 40代以上は「加齢臭」にも注意≫
日本人は体のにおいに敏感といわれる。欧米人などに比べ、体臭が少ないことが、かえって強くないにおいに反応してしまう理由のようだ。清潔志向は年々強まり、「朝シャン」「制汗剤」「加齢臭ケア」など視点を少しずつ変えながらも、体臭予防は老若男女共通の関心事となっている。現代日本の「体臭文化」は今後、どう展開していくのだろうか。(守田順一)
≪良い汗、悪い汗≫
ワキガ・多汗症治療に詳しい湘南美容外科クリニック(東京都)によると、人種別のワキガ体質の割合は、黒人でほぼ100%、欧米人80%、中国人3〜5%、日本人は約10%といわれ、大きく異なっている。「欧米人にとって体臭はあって当たり前。日本人のように悩んだりしない」(榎栄治医師)という。
体臭は皮脂の酸化や、汗の成分が皮膚の常在菌に分解されることで発生する。体温調節のため全身に分布するエクリン汗腺の汗は、わずかに塩分を含む水分で、放置していると汗臭くなる。脇の下などの体毛部にあるアポクリン汗腺の汗は、タンパク質や脂質、糖質、アンモニア、鉄分などを含む。これらは常在菌の格好の栄養分で、ワキガ臭の原因となる。一般的な体臭は生活習慣の改善で軽減できるが、榎医師は「“良い汗”なら量が多くてもにおわないが、汗腺の機能が低下し、ベタついた“悪い汗”をかく人が増えている」と指摘する。
エクリン汗は本来、汗腺内でミネラル分が血管に再吸収され、さらさらの汗となる。ところが、運動不足や夏場の冷房生活などで汗をかかないと、再吸収機能が低下。ミネラル分を多く含んだままのベタついた汗は、皮膚をアルカリ性に傾かせて雑菌を繁殖させ、老廃物や角質と共ににおいのもとになる。
シャワーもそればかりでは問題になる。短時間では体が温まらず、湯船につかるのに比べて汗をかかないからだ。体を清潔に保ち、汗腺機能を目覚めさせるには、高温(43℃前後)の手足浴や微温(36℃前後)の半・全身浴などで汗をかくのがよいという。
≪中高年のニオイ≫
「体だけでなく、体臭も年を取るんです」。こう話すのは、資生堂ライフサイエンス研究センターの土師信一郎主幹研究員。同社が平成11年に発表した「加齢臭」に関する世界初の研究結果は、「オヤジ臭」という誤解もあいまって日本中に知れ渡った。
「お年寄りの体や家から漂う、昔のポマードや古本のようなにおいは何だろう」という調香師の素朴な疑問が研究のきっかけだった。40〜60代の男女150人へのアンケートでは、「他人の気になるにおい」として「中高年特有のにおい」が「口臭」に次いで2位となり、女性は半数近くが「自分の体臭が変わった」と実感していた。
乳児から中高年まで年代で体臭が異なることは経験的に知られていたが、同社はガスクロマトグラフィーで各年齢層の体臭を科学的に分析。中高年の皮脂から出て体臭の原因となるノネナールを見つけ、においを加齢臭と名付けた。
ノネナールは青臭く、脂臭い物質で、40歳を過ぎたころから体臭に含まれるようになる。中高年の皮脂は、若い世代にはない脂肪酸が増えて酸化分解しやすくなり、パルミトオレイン酸が分解されると、ノネナールが生成される。ノネナールの抑制には抗酸化剤が有効と分かり、加齢臭をリフレッシュする香りを加え、業界初のシニア向け体臭ケア商品を開発した。
土師主幹研究員は「家族なら中高年の体臭も親しみや安らぎを感じてくれますが、目に見えない周囲への心遣いとして体臭も化粧してほしい」と話す。
≪体の香るお菓子≫
ニンニク料理やアルコールなど食生活も体臭には大きく影響する。そのメカニズムを解明・応用して「食べると体の中からいい香り」のするお菓子が一昨年夏、発売された。
カネボウフーズのガムとソフトキャンデー「ふわりんか」。摂取後1時間程度で甘い香りが体から出ているのが実感でき、約5時間続く。初年度に販売目標の3倍、12億円を売り上げた。
同じ技術で昨年7月に発売した男性向けガム「オトコ香る。」は人気で生産が追いつかず、販売休止中の状態だ。
同社が着目したのはバラの香気成分。食品用に合成してガムに加え、摂取後、皮膚から放出される成分を測定したところ、果物や花などに含まれる「ゲラニオール」が香りやすいことを突き止めた。バニラの実から抽出される「バニリン」もよく香ることがわかり、成分を配合した菓子などを特許出願した。
同社広報担当の森本郁子さんは「男性から予想以上の反響があり、体臭をひそかに気にする人が多いことを実感します。自分の内側から香りを変化させるところが好評なのかもしれません」と話している。
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【体臭恐怖】
無臭志向で社会から“不快”なにおいが消えるのに伴い、自分のにおいを気にするあまり対人関係に支障をきたす心の病がある。湘南美容外科クリニックの相川佳之総括院長によると、体臭恐怖は日本人独特の病気で、海外には病名もないという。「自分は変ではないか」との自意識から他人の視線や態度が気になるもので、独特の「横並び意識」が働くようだ。体臭恐怖は不安が原因なのに対し、自己臭恐怖は強い思い込み。人前で緊張すると大量に汗をかくと不安になるのが、発汗恐怖だ。
(izaニュース記事より引用)